本株は、ギムノカリキウム・ミハノビッチに見られる成長点異常によって生じた変異個体「ギムノカリキウム・クリスタータ」です。人工的に作出される特殊な形質であり、野生下には存在しません。一方で、元となったミハノビッチはパラグアイやアルゼンチンの岩の多い丘陵地に自生する種として知られています。

RePlantsでは、その本来の生育地を手がかりに、南米の乾いた風が通る丘陵の岩場を店主の妄想として投影し、ハビタットスタイルとして植え付けています。ゴツゴツした岩肌の割れ目に、変異体特有のうねりをもつ株が張りつくように広がる——そんな情景を想像しながら仕立てました。あくまで架空の設定であり、実際の自生環境とは異なります。

クリスタータは成長点が帯状に変化することで扇状に広がり、通常の球体とは異なる複雑な形を示すのが特徴です。本株は細かな稜が密に連なり、安定した株姿を保っています。育成は明るい日陰〜半日陰を基本とし、強光を避けながら乾燥気味に管理することで状態を維持しやすくなります。

変異体ならではの形質を落ち着いた雰囲気で楽しめる一鉢です。