Habitat Style Euphorbia horrida f. cristata5
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ユーフォルビア・ホリダ 綴化
—— 形が記録した、南アフリカ東ケープの時間
南アフリカ東ケープ州。
年間降水量の少ない丘陵地帯には、硬く風化した岩が点在し、その隙間にユーフォルビア・ホリダは根を下ろしている。日中は強い日差しにさらされ、夜間は気温が大きく下がる。水分は限られ、成長は緩やかだ。
ホリダは本来、直立した円柱状の茎を伸ばす種だが、この個体は「綴化(てっか)」と呼ばれる成長形態を示している。
生長点が線状に広がることで、茎は折り重なるように連なり、通常とは異なる輪郭を描いていく。偶発的な要因によって生まれるこの形は、意図して作れるものではなく、同じ姿が二つと存在しない。
表面には青みを帯びた灰緑色の肌が広がり、節ごとに短い棘が現れる。
綴化によって生まれた起伏は、光の当たり方で陰影をはっきりと分け、立体感を強く印象づける。植物そのものが、時間の積層を可視化した構造物のように見えてくる。
形を読むためのハビタットスタイル
この株は、東ケープの岩場をイメージしたハビタットスタイルで仕立てている。
大きな石を中心に据え、あえて整えすぎず、根が入り込む余地を残した構成だ。植物が後から入り込み、居場所を確保したように見える配置を意識している。
これは自生地の再現ではない。
原産地の地形、岩質、光の向きといった要素を手がかりに、「この形のホリダが、もしここに生えていたなら」という仮説を鉢の中で組み立てている。
綴化という不規則な成長は、均整の取れた景色には収まらない。
だからこそ、石の配置も左右非対称とし、視線が自然に茎の流れを追うように設計している。
育成と向き合い方
生育期は春から秋。
十分な光と風通しのある環境で、用土が完全に乾いてから水を与える。成長は遅く、急な変化は起こらないが、年単位で見ると茎の起伏や分岐に確かな違いが現れてくる。
冬季は水を控え、低温と過湿を避ける。
形を維持するために特別な手入れは必要ない。無理に整えず、成長の結果として現れる形をそのまま受け止める方が、この植物には合っている。
一株が示す、成長の記録
ユーフォルビア・ホリダ綴化は、観賞用に整えられた植物というよりも、成長の履歴そのものだ。
偶然が積み重なり、環境に応答し続けた結果として、この形がここにある。
鉢の中に収まっていても、その構造は南アフリカ東ケープの岩場と地続きである。
この一株を通して、植物が選び、耐え、積み重ねてきた時間を読み取ってほしい。





