本株はエキノカクタス “綾波”。アメリカ〜メキシコ北部の乾燥地帯を原産とする系統を母体とした栽培品で、力強い肋と放射状の刺が特徴の球状サボテンです。RePlantsでは、原産地域の低標高砂漠を思い浮かべながら、乾いた砂礫に岩が点在する風景をイメージして植え付けています。実際の自生地を再現したものではありませんが、広漠とした荒野の中で、日射と乾燥に耐えながら低く構えるサボテンの姿を想像し、構成しました。

綾波は強健で、適切な管理下では生育が安定しやすい種類です。硬質な肋と整った棘座は、株が充実していくにつれ輪郭がはっきりし、季節によって刺色の変化も見られます。今回の株も、締まった球体に適度な刺量が備わり、落ち着いた印象の個体です。

管理は春〜秋の成長期にしっかり日光を当て、用土が乾いてからの潅水が基本です。通気性の良い用土を使用し、冬季は低温と乾燥を保ちながら休ませると株の調子が安定します。乾燥環境に強い一方、多湿は苦手なため、季節ごとの潅水量の調整が重要です。