トリコディアデマ・ブルボスム━その正体と魅力

南アフリカ原産の“ミニ盆栽”

トリコディアデマ・ブルボスム（Trichodiadema bulbosum）は、南アフリカ原産のメセン類（Aizoaceae科）に属する植物で、乾燥地帯に生息しています。ブルボスムの最大の特徴は、その塊根（かいこん）部分。時間が経つにつれて木質化し、まるでミニチュアの盆栽のような風合いになります。

また、細かな毛が生えた葉の先には鮮やかな紫〜ピンク色の花を咲かせます。小さな体に似合わず、花はとても目立ち、美観も楽しめます。

見る角度によって表情が変わる

今回の個体は、鉢にYARDのRIKYUを使用。和風テイストの鉢に黒の化粧石を敷き詰めることで、ミニチュアの盆栽に仕立てました。

トリコディアデマ・ブルボスムは、ただの多肉植物ではありません。
その姿は時に盆栽のようであり、時に野の草花のようでありながら、しっかりと塊根植物としての魅力を宿しています。

繊細な見た目に反して丈夫で、育てるほどに個性が際立つ。
部屋にひとつ置くだけで、空間に静かな生命力と品のあるアクセントを添えてくれるでしょう。